2022年9月  ◇◇脳梗塞 入院生活 2 その1◇◇

 

 タバコは、自分の意思の弱さを知っていたので、禁煙したこともなかったし、海外旅行で長時間禁煙したことが辛かったので、一生、やめられないと思っていました。 

 それが禁煙よりも入院期間中の辛さが上回っていて、タバコを吸いたいとか思う余地がなく、何の苦労も感じず、自然とタバコは、止められました。あれから、人の吸うタバコも気にならず、不思議な感じでした。数少ない脳梗塞のメリット1です。

 

 入院中は、医師やリハビリスタッフに救われました。

 看護師は、どちらかというと、辛い記憶、悔しい記憶しかなかったですが、その分、医師やリハビリスタッフの厳しさと優しさに救われました。一生、感謝し続けると思います。

 

 この人のいうことを忠実に聞けば治るような気がして、「病院内を一日一万歩、歩きなさい」と言われたら、毎日、建物の中を一万歩以上、歩き続けました。

 

 目標設定の重要性を身をもって感じました。

 退院したら、「まずは、自分の足で金輪島に行き、草刈ができるように」と思っていました。そのために、自分は何をすべきかと。

 自分の娘と同じ世代の人に救われたと感じましたので、素晴らしい仕事だと思います。 

 

2022年9月  ◇◇脳梗塞 入院生活 2 その2◇◇

 

 病気をするまでは、なんとなく、「自分は大丈夫」と、根拠のない自信のようなものがありました。

 天敵のいない人間の特性らしいです。

 それは、大きな間違いだと認識しました。それに気づいたのは、脳梗塞をしたことのメリット2です。

 

 確率の問題として、皆同じリスクを負っている。その確率を、最小限にするため、謙虚に、自分の体と向き合い、健康管理に努めなけれはならないと。今は、そう考えています。そう思えたのも、神様がチャンスをくれたからだと感謝しています。

 

 昨年の秋に、この職場で最初にできた後輩が来てくれて、自分を超えて出世したことを祝ったのです。健康について、思うところを話した記憶はありませんが、その彼が「少し体調が変なんですよ」といっていました。

 約1年後の先月、9月1日、彼は、ガンで亡くなりました。律儀に先輩を敬う本当にいいやつでした。神様がチャンスを与えなかったのはなぜかと思いました。残酷なことをすると。それも、ただ確率の問題でサイコロふるみたいに、そうなったのだと。

 

 当然のことですが、今は心を入れ替え、病院には必ず行くし、薬もかかさず飲み、体によいという情報を集め、できそうと思えば、実践しています。特に、食生活には気を付け、発症前とは、まったく違う食生活です。今は、血圧も上が100~120程度、下が50~70と良好です。 

 

 「血管の細いところがあるので気をつけなさい」と最初に医者に言われ、父親もそうでしたから、父の遺伝と思い、気持ちを整理しました。父には本当に申し訳ないけれど、人のせいにすると、気持ちが楽になります。私の不摂生が原因であることは明らかだと思います。今は、「細い血管ねぇ。んー、どこにも、ないよ」と言われ、血管も改善されたようで、ほっとしています。